「英語なんて言葉なんだ。やればできる。」
こんなセリフを使ったテレビCMがありましたが、私も基本的にはそう思います。でも、やっているのに伸びないという人もいます。なぜ伸びないのかについては個人差がありますが、その人が英語を話したり書いたりするのを見たら、すぐに分かると思います。
そして、おそらく多くの場合に共通している根本的な原因はこれだと思います。
コンフォートゾーンから出ていない。出ようとしていない。
コンフォートゾーンはすでにカタカナ英語として使われていますが、あえて日本語に訳すと「快適な領域」というような意味です。「コンフォートゾーンから出ていない」というのはどういう状態なのでしょうか。例を挙げると、自分が使い慣れてはいるが正確ではない表現を使い続けていたり、日本語のリズムのままで英語を話していたりする人は、自分のコンフォートゾーンを脱することができていません。
自分で使ったことがない表現を試してみるのは、少し勇気が要ります。多少ブロークンでも通じるならそれでいいと妥協したくなるかもしれません。英語らしいイントネーションは難しいし、大人が口真似みたいなことを練習するのは気恥ずかしいと敬遠する人もいます。
こういう気持ちを乗り越えることができる人、つまり自分のコンフォートゾーンから出ることができる人は、英語力がどんどん伸びます。もし大人が子供よりも英語の習得が不得手だとするならば(私は必ずしもそうは思いませんが)、この心理的ハードルの高さの違いも大いに関係しているはずです。
失敗をしたい人はいませんし、恥ずかしい思いをして喜ぶ人もいません。しかし、言語を身につけるためには、そういった経験はほぼ不可避であると言えます。頭がいい人や社会的地位が高い人が必ずしも高い英語力を身につけられないのは、彼らが賢すぎて、成功しすぎているからかもしれません。
皆さんは「関西人は英語が上手」という俗説を聞いたことがありますか。もしそれが本当だとしたら、関西人がアホになれることに関係しているのではないでしょうか。ちなみに、私も関西人でアホですねん。