TOEICや英検などの英語試験にユーモアが出題されたという話は聞いたことがありませんが、英語学習をしている人なら「英語のユーモアが分からん」という経験を一度はされたことがあるのではないでしょうか。

今日、Twitterでこんなツイートを見かけました。

I think we can all agree that the last four years were great.
―@iamharaldur

そしてこんな返信がついていました。

Blink twice if you need us to call the police.
―@databiscuits

文字通り訳すとこんな感じでしょうか。

「過去4年間が素晴らしかったということは皆が同意できることだと思う。」
「警察を呼ぶ必要があれば2回まばたきして。」

さあ、皆さんはこのやりとりが理解できるでしょうか?

これらのツイートは2021年1月20日のバイデン大統領就任直前のものなので、最初のツイートにある「過去4年間」とはトランプ政権に対する皮肉でしょう。

それに対して「警察を呼ぼうか?」という趣旨の返信をしているのが面白いところです。この短いツイートには、以下の連想がほのめかされています。

普通なら言うはずのないことを発言している。

ということは、誰かに言わされているのではないか。

誘拐犯がそばにいるのかもしれない。

もしそうなら、2回まばたきして教えて。警察を呼ぶから。

もちろん、こんなツイートを誘拐犯が強要するわけもないですし、そもそもTwitter上ではまばたきもできないので、ふざけているのは明白です。

私が思うに、この返信をした人はきっと今までにもこのノリ(「2回まばたきして」)を使ったことがあるんでしょう。彼にとってはたくさんある持ちネタの1つなんだと思います。つまり、我々のような外国語として英語を話す人でも、こういった引き出しさえ持っておけば、英語で笑いを取ることができるはずです。

「笑いと思いやりが我々が到達できる最高の理解の形である」(Richard Feynman)という言葉もあるように、効果的なコミュニケーションにとってユーモアは欠かせません。英語のユーモアは日本語のそれとはちがうことも多いので、笑いを理解することは文化の理解にもつながります。皆さんも英語の「笑い」に着目してみませんか?